河瀬直美監督のオリンピック映画密着番組でNHK不適切字幕が炎上

NHKが昨年12月26日に放送した
BS1スペシャル
「河瀬直美が見つめた東京五輪」
(同30日に再放送)について、
不適切な内容の字幕を放送したことで
世間の炎上がまだまだ止まりません。

この番組は、東京オリンピックの
公式記録映画監督である河瀬直美監督や
映画製作チームに密着した番組
NHK大阪拠点放送局が制作しました。

この番組で流した字幕が

何故炎上したのか?
何が問題になっているのか?

その事実を追いかけてみました。

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河瀨直美監督のオリンピック映画とは?

河瀬直美監督といえば、
1997年、「萌の朱雀」で
カンヌ国際映画祭のカメラドール
(新人監督賞)を史上最年少で受賞し、
2007年には同映画祭で
「殯(もがり)の森」がグランプリに
なった日本を代表する映画監督です。

そんな河瀬直美監督が
オリンピック公式記録映画を担当する事が
決まったのが2018年の10月の事。

コロナウィルスという前代未聞の
パンデミックに世界が恐怖する中での
オリンピック開催に対し、
否定的な感情と肯定的な感情の
どちらも記録する事が極めて
重要だという考えのあった河瀬直美監督。

選手や組織の関係者といった、
この手の映画で通常みられる取り合わせに
とどまらず、パンデミックの最中の
オリンピック開催に反対する人々や、
五輪から距離を置く人々にも取材したとの事。

中にはボランティアを辞退した人まで
含めて取材した唯一無二のもの
記録映画になると報道されていました。

 

オリンピック映画密着番組での不適切字幕炎上の問題シーン

このオリンピック映画密着番組で
映画のために街での取材を行っていた
映画監督の島田角栄氏に同行していました。

そして問題となったのが・・・
東京オリンピックのデモに
参加したという男性へインタビューする場面。

男性が・・・

「五輪反対デモに参加している男性」
「実はお金をもらって動員されていると打ち明けた」

とのテロップが入ったことから放送終了後、
オリンピック賛成派、反対派の双方から

「印象操作だ」

などと異論が沸き起こり、
これが炎上して騒動となっていました。

視聴者からも問い合わせの
電話が寄せられたようですね・・・。

NHKの大坂放送局の公式サイトの
内容と世間の反応を見てみましょう。

「映画の製作中に、男性を取材した場面で『五輪反対デモに参加しているという男性』『実はお金をもらって動員されていると打ち明けた』という字幕をつけました。NHKの取材に対し、男性はデモに参加する意向があると話していたものの、男性が五輪反対デモに参加していたかどうか、確認できていないことがわかりました」 そして、「NHKの担当者の確認が不十分でした。番組の取材・制作はすべてNHKの責任で行っており、公式記録映画とは内容が異なります。河瀬直美さんや映画監督の島田角栄さんに責任はありません」とつづられている。 もともと、このシーンは放映当初から物議を醸していた。字幕によると、男性は「お金をもらって動員されている」とのことだったが“実際にそうなのか”が番組内で明らかにされなかったためだ。そんななか判明した、今回の“字幕違い”ーー。朝日新聞によると、NHKは「捏造の意図はなかった」と説明しているという。しかし、ネットでは厳しい声がこう相次いでいる。 《本人が言っていないことを勝手にでっち上げて字幕表示するのはどう考えても捏造だろう。そもそも、ろくに事実確認をしていない時点で話にならない》 《「捏造(ねつぞう)の意図はなかった」とは?確認せずすらすら字幕書いて流したら虚偽の放送。充分捏造では》 《これが捏造じゃないと言うなら、後の言い訳でいくらでも捏造じゃないと言えるわな》 河瀬氏は5日、Twitterで《めちゃくちゃ面白かった! 自分達に都合が悪いとすぐBPOだの放送倫理違反だの言ってくる人たちの誹謗中傷に負けずこれからも頑張ってください》という感想に対して《はい》とキラキラした絵文字を付けて返信。NHKが字幕の不備を認めた後、この件について未だ言及はない。 そのため、Twitterでは《BPO案件》《コメント頂けないんですかね。誹謗中傷でも何でもなく今回NHKの捏造が明るみに出ての謝罪になったわけですが》《河瀬さん達の方が都合悪くなったみたいだけど、公式にこの件について河瀬さんの声明を発表してほしい》と“ブーメラン”を指摘する声も。騒動はまだまだ広がりそうだ。

出典:女性自身

この記事を読んで思ったのが、

お金をもらってデモに参加している人が
いう事実にまず唖然としました。
個人の意思で主張のために
デモに参加するのは良いでしょう・・・

ただ、金銭が目的で
デモに参加するのは許せない・・・
このような考えで数々のデモに
参加していた男性に対し、
まず憤りを感じました。

そしてお金でデモの人間を募ろうと
するデモ主導者もいるという事ですよね?

これでは汚いお金で支持者を募り
権力を得ようとする一部の政治家と
やっている事は一緒ではないのか?

オリンピック否定派の人たちは
必死に食い止めようと
したかったのだろうけれども・・・

あと、疑念を抱いたのが、
この男性が実際にお金をもらってデモに
参加したのかどうかが不明のままに
なっていること。

事実を確認したところ、
他の記事でも書いてありましたが、

1回目の取材では
「オリンピックのデモに参加して
 お金を受け取る意向がある」

と言っていたのだが、再調査では

「デモには参加していない」

と答えているようです。

そしてNHKも実際に出ていていたかどうか
確認できなかったという・・・。
男性の記憶が曖昧だったというのです。

いい年した男性がこんな大きな出来事の
記憶が曖昧なのは本当なのか?

男性がごまかしているのか
NHKがごまかしているのか

は分からないが、何とも釈然としない。

このあたりについても真実を知りたいものですね・・・。

一般人への配慮は必要かとは思いますが、
ここまで世間が騒いでいる以上、
NHKは事実を明らかにする責任が
あるのではないでしょうか?

ただ、もし事実が明らかになった場合、
この一般人の個人を特定するような事は
世間の人たちにもやめていただきたい。

お金をもらってデモに参加したとなれば
私も許せないですが、だからと言って
一般の個人を攻撃してまで
非難しようとは思いません。

その人にもこれからの人生がある。
だから今後の人生で考え直して頂きたい。

そう願うのみです。

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NHK不適切字幕報道に対する世間の反応は?

一時、「NHKの捏造報道に講義します」がトレンドに・・・

世間の反応も大きい・・・

 

やはり、
お金をもらってデモに参加したかどうかの
大事な部分を正確に報道していないことに
対する批判の意見も多い・・・。

捏造という厳しい言葉も多々見られます。

また、その後のNHKの謝罪報道が
頂けなかった。

なんと、
人のマークと字幕を画面に写しながらの
謝罪放送・・・。

アナウンサーが読み上げているのだろうが、
その姿も映さない・・・

これではNHKが真摯にこの問題を受け止めて
謝罪しているようには思えないのは当然の事。

私もこれを見て愕然としました。

せめてアナウンサーの方でも
良いので頭を下げるシーンが
あって良かったのではないか?

厳しい意見が多数見られます。

 

人は誰でもミスを犯します。
完璧な人間はいません。

しかし、ミスをした時、
人に迷惑をかけたときの後の対応が問われます。

特に今回の場合は捏造とも疑われている
重大な問題。しかも国民から受信料を徴収して
番組が成り立っているNHKでの話。

なにか不祥事を起こした大企業なんかでも
謝罪会見で責任を問われるのが
当たり前の風潮であります。

天下のNHKがこの対応では
世間が黙認してくれることないでは?
と思いました。

河瀨直美監督は不適切字幕のNHKに何を語った?

今回のNHK不適切字幕問題については
河瀬直美監督に対して説明を求める声も
多数ありました。

先日、河瀬直美監督の言葉が
報道されていましたので紹介します。

昨年末、NHK BS1スペシャルで放送された「河瀬直美が見つめた東京五輪」の番組内容に関して、昨日、NHK大阪局より一部内容についての謝罪と経緯の説明がありましたので、これを受けて、自らの言葉でお伝えいたします。

五輪反対デモに参加していると紹介された男性について、公式映画の担当監督の取材において、当該男性から、「お金を受けとって五輪反対デモに参加する予定がある」という話が出たことはありません。また、番組内で、担当監督が取材のまとめ映像を私に見せるという場面がありましたが、このまとめ映像にも、当該男性は含まれていません。本番組においては、私は被取材者の1人ですので、事前に内容を把握することは不可能です。

今回のNHKの取材班には、オリンピック映画に臨む中で、私が感じている想(おも)いを一貫してお伝えしてきたつもりでしたので、公式映画チームが取材をした事実と異なる内容が含まれていたことが、本当に、残念でなりません。

現在は、6月の公開に向けて、たくさんの登場人物の、唯一無二な時間の数々と向き合いながら、鋭意編集作業を進めています。映画を楽しみにしてくださっている皆様のもとに、この作品がお届けできるその時まで、真摯(しんし)に創作に打ち込みたいと思います。

2022年1月10日 東京2020オリンピック公式映画総監督 河瀬直美

出典:朝日新聞DEGITAL

河瀨直美監督によれば、
この男性へのインタビューのことは
知らされてなかったようですね。

「公式映画チームが取材をした事実と
異なる内容が含まれていたことが、
本当に、残念でなりません」

とコメントしています。

河瀨直美監督も被害者の
一人ということでしょうか・・・?

ただ、冒頭の記事の内容にもあった通り、
1月5日の個人のTwitterで
このような投稿をされています。

 

この河瀬監督に対しても
批判が多く寄せられているようです。

 

 

私は河瀬監督を信じたい・・・

そう思っています。

コロナ禍でオリンピックが
1年延期される前代未聞の中、
これまで信じられないような時間と犠牲
をはらって取材を続けてきたわけですから、
この映画に対する思いは我々一般人には
計り知れないところがあるのではないか?

事実を折り曲げてまでこの映画を
つくりあげるようなそんなヤワな信念
ではないと思います。

でも、この意見は少数派でしょう。

世間では河瀨直美監督の会見を
希望する声も多いようですが…

1月29日に、河瀬直美監督が
エグゼクティブプロデューサーを
務めた映画「再会の奈良」の
奈良先行公開記念舞台あいさつにて、
東京オリンピック記録映画について
触れる場面がありました。

「私の中のアドレナリンみたいなものがどんどん湧き上がってきてる。ドキュメンタリーの中で生きてる人たちがたくさんの情熱を持って存在していた夏。勝ち負けだけじゃなく、その人たちがささげた情熱を深堀りしている最中です」

出典:サンケイスポーツ

とコメントされています。
目に涙を浮かべ声を詰まらせるシーンも
あったとの事。
今回の騒動を受け、監督自身の思いが
込み上げてしまったのかもしれません。

「コロナも手伝って、無観客で、誰も答えを持たない中で行われた五輪。私もいい加減なことはできないんだなって世代になりました。自分のいうこと、行動が誰かを不幸にしたり幸せにする重みを刻みながら、皆さんとつながりたい。私は決して偉くもないし、みなさんと一緒の人です。だから、このポストコロナっていわれる…もうすぐきっと収束すると思うけど…この時代に生きたみんなとともに、次の人たちにいいものを渡していきたい」

出典:サンケイスポーツ

河瀬直美監督に対する批判のコメントは
今でも多数投稿されています。
一方、
「記録映画が完成して作品で評価されるべきだ」
とか、この度のNHKの河瀬監督の密着番組を見て
「ひとつひとつの事を成し遂げようとする、
それぞれの人たちに素直に共鳴してるようにみえた」
というようなコメントもあります。

河瀨直美監督の
東京オリンピック記録映画は
2022年6月公開予定だそうです。

幸か不幸か、いずれにしても
この映画の注目度は上がることでしょう。

今回の騒動も踏まえて
どんな映画に仕上がるのか・・・

是非、監督自身の信念にもとづいた
素晴らしい映画になることを期待します。

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NHKは国民が払った受信料で成り立っている事を忘れないでほしい・・・

NHKには是非、今回の騒動を重大に
受け止めて頂きたい思います。

何故ならNHKは
他の民放のテレビ局とは違います。
国民が払う受信料で成り立っている
からです。

受信料については
様々な意見があったり、
強引な受信料徴収の実態の話が
飛び交ったりしてます。

ここではあえてその話には
細かく触れませんが、
いずれにしても国民が汗水垂らして
働いたお金で成り立っているのです。

その国民を裏切るような事は
してはならない…

今回のオリンピック映画密着番組の
不適切字幕問題については
捏造と非難されても仕方ない。

また、
謝罪の仕方、事実の公表についても
国民が納得する形で
行うべきだったと思います。

こんな報道も昨年ありました。

NHK放送を視聴できないよう加工したテレビを自宅に設置した東京都の女性が、受信契約を締結する義務がないことの確認を求めた訴訟で、最高裁第1小法廷(堺徹裁判長)は2日付で、女性側の上告を退ける決定をしたというもの。

出典:時事ドットコム

要するにNHKが見れない家庭まで
受信料を払うように
裁判所が認めたという事です。

この判決にも
衝撃を受けざるをえません。

何故、NHKの番組を見る手段もない人が
受信料を払わないといけないのか?

これは多くの人が
納得しないのではないでしょうか?

今の時代、
高度な技術が発達しているのだから、
有料チャンネルの様に受信料を
払っている家庭はNHKの放送が受信出来る、
払っていない家庭は受信出来ないという
システムをNHKも確立出来ないものか
と思ってしまう…。

まあ、そうなればNHKとして
成り立たなくなってしまうのかも
しれないが…

ちなみに…

私も受信料を納めている国民の1人である…

NHKは
確かに朝ドラや大河ドラマなど、
素晴らしい番組もたくさん
提供して頂いてます。
近年においては
進撃の巨人やキングダムなど、
アニメ好きの私にとっては
嬉しい番組もあります。

素晴らしい職員さんも
多数いらっしゃるでしょう。
今回の問題は
一部の番組スタッフさんに
よるものかもしれません。

しかし、NHKは他の民放とは違います。
民放でも捏造報道は後を絶えない…

ただ、民放はスポンサーにお金を払って
番組を制作している。
特に地上波放送は国民は無料で視聴が出来る。
捏造も決して褒められたものではないですが、
ある意味演出のひとつという言い訳は
しやすいかもしれません。

NHKは国民からお金を徴収して
番組を制作しています。

だからこそ、
今回の問題は真摯に受け止めて、
事実を明らかにし、今後の放送のあり方を
見つめ直して頂きたい…
そう願うところであります。

一連の流れを受けて
ようやくNHKが会見で
謝罪をしたのが1月13日の事。

東京五輪の公式記録映画の制作に密着したNHK・BS1スペシャル「河瀬直美が見つめた東京五輪」中、ある男性に五輪反対デモに金をもらい動員されたと裏付けのないまま不適切な字幕を付けた問題で、制作した大阪放送局の角(かど)英夫局長は13日の定例記者会見で「番組が正確であるためには、事実を正しく把握することが欠かせない。こうした姿勢を欠いていた」と謝罪した。

角局長は放送後、男性に発言内容を確認したとして「意図的に架空の内容を作り上げたという事実はない」と説明。一方で裏付けについて、調査を続けているのかどうかを含め「現時点ではお答えを控える」と言及を避けた。

出典:産経新聞

国民の多くは事実を知りたいと
思っています。

私もその一人、

今後もNHKの動向を
見守っていきたいと思います。

まだまだ止まぬNHK不適切字幕問題の追求・・・

NHKが1月19日の放送総局長会見で
行った説明に対して、密着取材した
映画監督の島田角栄氏が抗議をしました。

NHK19日の会見で、担当ディレクターは取材時に島田さんもいる場で男性から「デモに行く予定がある」と聞き、試写後に字幕の事実確認の指示を受けた後、男性がその話をしていたことを島田さんに聞いただけで、確認が不十分だったと説明した。

 これに対し、島田さんは朝日新聞の取材に「(島田さんが)取材した事実と異なる」とした上で「放送前にディレクターからの事前確認はありませんでした」と反論。19日の会見での説明内容について「NHKから事前に事実確認がされることもありませんでした」として、NHKに抗議し、訂正を求めたという。

出典:朝日新聞DIGITAL

これを受けてNHKは、
字幕の内容について
事前に島田角栄氏に確認した
事実はないとして
「会見での説明は、あたかも島田さんから
確認を得ていたかのような誤解を
与えるもので訂正いたします」
と発表しました。

22日に島田氏に直接面会して
謝罪したとの事。

不適切字幕の問題の事実が
明らかにならない中、その経緯を
説明した会見を訂正して謝罪する始末

この会見での発言もちゃんとした事実確認が
されぬまま行われてしまいました

人である以上
ミスする事はありますが、
あまりにも対応が
ずさんじゃないでしょうか?

NHKは専門の調査チームを
設置しました。

その後、2月10日の調査報告で、NHKは
「字幕内容は誤りで、チェック機能が働かず、
 ずさんな対応だった。」
とする調査報告を公表しました。
問題シーンについては、担当ディレクターが、
男性がデモに行ったかどうかは確認せす、
男性がデモに行く可能性があると取材に
答えたことを根拠に字幕をつけたとの事。

またディレクターは取材メモを残さず、
問題が発覚するまで男性の連絡先も
把握してなかったようです。

チーフプロデューサーは、
字幕内容を確かめるようにディレクター
に指示したとの事ですが、
どう確認したか具体的には
聞かなかったとの事です。

NHKは番組を制作した
大阪拠点放送局の30代のディレクターと
40代のチーフプロデューサーをそれぞれ停職1ヶ月、
50代の専任部長を出勤停止14日などとする
懲戒処分を発表しました。
また、局長を務める角英夫専務理事が
報酬の10%を2ヶ月返納するとしています。

今後、放送倫理・番組向上機構(BPO)が、
放送倫理違反の可能性もあるとして
審議入りすることも決めました。

NHKの不適切字幕問題については、
まだまだ目が離せません。

今後、NHKには事態を真摯に受け止め、
対応を考えて頂きたいと思います。

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