2023年1月18日、昨年7月の参院選比例代表で初当選した歌手で日本維新の会の中条きよし参院議員に、年金未納の疑いがある事が文春オンラインで報じられました。
文春の報道によりますと、期間は数十年に及び、累積した未納額は約750万円になるという…
この報道が事実だとすれば国会議員が年金未納というのはいかがなものか?
この報道に対して世間も過敏に反応しています。
中条きよし議員は、この疑惑に対しましてどのような対応をされるのでしょうか?
場合によっては議員辞職もあり得る?
今後の動向に注目したいところです。
中条きよし参院議員に年金未納疑惑。未納額は750万にも…
画像引用元:文春オンライン
2022年7月の参院選比例代表で初当選した日本維新の会の中条きよし参院議員。
その中条きよし議員に年金未納の疑いがあると文春が報道。
日本年金機構の関係者が明かした内容が、文春オンラインでの記事に掲載されていました。
「中条さんが当選した数日後、日本年金機構の職員が公的年金の未納分を支払うよう、事務所に連絡し、その後も督促したのですが、結局支払ってもらえなかった」
2022年度の老齢基礎年金の満額は77万7800円だが、「中条さんは未納の約750万円と天秤にかけ、『年金なんていらない。払わない』と主張しているというのです」
引用元:文春オンライン
週刊文春 によりますと、期間は数十年に及び、累積した未納額は約750万円になるとみられているとのこと。
中条きよし議員は、
「年金なんていらない。払わない」と主張しているという…
それが事実であるとするならば、国会議員としていかがなものかと思ってしまいます。
国民年金・厚生年金保険 被保険者のしおりには次のように記載されています。
- 日本国内にお住まいの 20 歳以上 60 歳未満の方は、国民年金への加入が法律で義務付けられています。
- 原則として、保険料を納めなければ年金を受け取ることができません。しかし、低所得などにより保険料を納めることが困難な方のために保険料免除制度があります。
国民年金法の第88条におきましても、
「 被保険者は、保険料を納付しなければならない。」
とされています。
年金はご存知の方も多いように、現役世代が納付した保険料で、その時代の年金受給者の生活を支えていくという仕組み。
「年金崩壊問題」など、年金については意見や議論が色々ありますが、それは別にして年金の納付は国民の義務なのではないか?
個人の積立とは違うのですから、社会を支えていく国民の1人として義務を果たすことは大切だと思います。
どのような経緯でこのような事態になっているのかは今のところ分かりませんが、「年金なんていらない。払わない」と主張しているとするならば、議員としての自覚を疑ってしまいますね。
中条きよし議員の年金未納に対し差し押さえはしないの?
日本年金機構の担当者の解説によりますと、保険料を納める能力がありながら納付の見込みがない場合、財産の差し押さえもあり得るとの事です。
「国民年金法第96条に『督促及び滞納処分』という条文があります。保険料を納める能力がありながら納付がない場合は催告状を郵送する。それでも納付しない方には督促状を郵送。完納の見込みが立たない場合には財産を差し押さえることになります」
引用元:文春オンライン
国民年金の未納による差し押さえまでの流れは、
- 電話や書面での催告
- 特別催促状による催告
- 最終催告状による催告
- 督促状の送付
- 差押え予告通知書の送付
- 差押えの実行
と言った流れになっているようです。
年金の未納が続くと日本年金機構から「国民年金未納保険料納付推奨通知書(催告状)」が自宅に届き、電話がかかってくることもあるとのこと。
電話やはがきで催告しても国民年金の未納状態が続くと、「特別催告状」が届きます。
特別催告状は未納状態が続くと数回に渡って送られるようで、青・黄色・赤という順番で封筒の色が変化していきます。
赤の封筒になると、特に財産の差押え準備に入る旨が記載されるようです。
それでも国民年金の未納が続くと「最終催告状」が届き、指定期日までに未納分の保険料を全額納付しないと、強制徴収する旨が記載されているとの事です。
さらに未納状態が続くと「督促状」が届き、督促状で指定された期日までに保険料を納付しないと延滞金が発生。
督促状が届いても保険料の未納が続く場合には、被保険者の財産状況を日本年金機構が調査。
その後「差押予告通知書」が届き、差押えがいつ行われてもおかしくない状態になるとの事です。
中条きよし議員が、今、どの段階にあるのかは分かりませんが、年金未納が事実であり、このまま未納状態が続くとなれば、財産の差し押さえもあり得るかもしれません。
中条きよし議員の辞職はあり得る?
中条きよし【参議院選挙 2022 】日本維新の会 参議院議員選挙 《東京都品川区/目黒区》
中条きよし最終街頭演説会は、本日18:00より『武蔵小山駅前』にて開催します。
うそのない政治実現に向けて、お訴えさせて頂きます。#参院選2022#参議院選挙2022 #日本維新の会#東京都#品川区#目黒区 pic.twitter.com/UvsOEUCSAA
— 中条きよし【参議院議員】日本維新の会 (@nakajyo0304) July 9, 2022
過去にも複数の閣僚に年金の未納期間があることが問題視されたことがありました。
もともと国会議員は国民年金の加入は任意で1986年以降強制加入となったようです。
国会議員は国民皆年金制度発足の1961年度から1979年度までは適用除外、1980年度より1985年度までは任意加入で(国会議員の被扶養配偶者は被用者年金制度の被扶養配偶者と同じく1961年度から1985年度まで任意加入)、1986年度以降強制加入となったが、強制加入時期に年金の未納期間があることが判明した。
引用元:Wikipedia
議員年金に加入していれば「公的年金に加入していると勘違い」をしていた議員もいたり、「受給額の面で国民年金などの公的年金に加入するメリットが薄い」、「切り替え手続きなどの年金制度の複雑」などが背景にあったようですね。
議員年金は互助制度であり公的年金ではないのだが、議員年金に加入していれば「公的年金に加入している」と勘違いをしていた議員もいた。また議員年金の受給資格を満たしていれば退職後に年金受給できるが、国民年金よりも受給額が遥かに高いため、未納が法律違反という点を除けば、受給額と言う面で国民年金などの公的年金に加入するメリットが薄く、未納が刑事事件ではなかったことも公的年金未納に繋がったとされる。年金の議論をしている当人までもが、切り替え手続を忘れるという年金制度の複雑さを浮き彫りにするものでもあった。
引用元:Wikipedia
実際、年金未納問題で辞任に追い込まれた官僚もいました。
2004年、当時の福田康夫官房長官は自身の国民年金保険料未納問題で、「発表までの対応の仕方に不手際があった。政治不信を増幅した」、「けじめをつける意味で職を辞したい」と辞任しました。
国会議員在任中の三年一カ月間が未納だったとされています。
同じく2004年、当時の民主党の菅直人代表議員が、「私自身の国民年金未加入問題で国民の皆さんに年金への不信感を高め、併せて民主党の仲間にも大変な迷惑をかける結果になった」と辞任しています。
橋本内閣の厚相在任中の1996年1月から10月までの10カ月間、保険料を納めていなかったとの事です。
今回の年金未納疑惑が事実であった場合、中条きよし議員が辞任されるのかどうか、今後の動向も気になるところです。
中条きよし議員の年金未納疑惑に対し、世間の反応は?
年金未納疑惑が報じられました中条きよし議員に対しまして、世間はどのようは反応を示しているのでしょうか?
インターネット上に寄せられたコメントをリストアップしてみました。
- えっ?中条きよしが、年金を7,500,000円未納だって 理由は、自分は年金いらないから払わないらしい—。 なぜこんな奴が議員をやっているんだ?
- 年金は、本人が納付したものが返ってくるのではなく、現役世代が納付してるものが高齢者に支給されてると中条きよし議員はご存知ないの? それを知ってて、「年金なんか要らないから納めない」はないのでは? 知ってて言ってるなら更に悪質では? 議員辞職に値する。
- これで議員年金貰う様ならマジで怒っていい
- こんな人が維新の国会議員・・・さすがだね(ほめてない)
- 年金の納付は義務です! そんな事も知らないで国会議員になったんですか?もう無知な芸能人を国会議員にするのはやめましょうよ!
- 国民の義務もわからない人を議員にした維新、個人の問題で片付けないでくださいよ。
- 維新・中条きよしは未納の約750万円と天秤にかけ、『年金なんていらない。払わない』と主張しているという。 国民の模範と成るべき議員がこのザマ すぐに責任を取って議員辞職するべきです
- 自分の曲や、ディナーショーを宣伝していた(中条きよし)参院議員は、「年金などいらない・払わない」とし、数十年間に750万円にのぼる保険料を滞納していました。そうでしょうね・・歳費があれば年金など小遣いみたいなものなのでしょう。年金法96条に従い、財産を差し押さえるべきです!
- 何で差し押さえしなかったのだ! 法律を守らない国会議員!劣化した国会議員!さすが、維新の会!
- まずは財産差し押さえ。 過去には国会議員の年金未納問題で福田康夫官房長官や菅直人民主党代表が辞任に追い込まれるなど政局に発展したそうなので、今回も責任きっちり追及しましょう
- 払えや、維新の中条きよし。議員やろが! 払わんのやったら、辞めてまえ!!
- 公的年金に対する認識含め記事が事実だとすれば国会議員の資格はゼロです。国民がこの方と同じ理由で「払わない」と言った時、この方は何と言うのでしょう?
- 維新幹事長様 他の党を批判せずこの方お辞めになったほうがいいと思いますが
世間からも、中条きよし議員の年金未納疑惑に対しまして、かなり厳しいコメントが寄せられていました。
議員辞職を求める声、財産差し押さえを求める声が多数。
また、中条きよし議員が所属する日本維新の会に対する批判的なコメントもありましたね。
中条きよし議員の対応は?今後の動向に注目したい…
ここまで中条きよし議員の年金未納疑惑について見てきました。
文春オンラインの記事によりますと、中条きよし議員の携帯に電話とメールをしましたが繋がらず、事務所に直接電話したようです。
事務所担当者は、
「党本部の確認待ちです。党の担当者の確認がないとお答えしてはいけないと言われております」
引用元:文春オンライン
と回答。
一方、党本部は、
「党の許可や確認は必要ありませんし、回答を止めている事実はない。中条さんが個人で答えるべき問題なので、本人に聞いてほしい」
引用元:文春オンライン
と回答しました。
結局、中条きよし議員の事務所からは期日までに回答がなかったようですが、その後、代理人弁護士を通じて、
「公的年金制度に加入し、保険料を納入し続けることは、国民の義務であると認識しております。年金未納があったとのご指摘については、現在、年金事務所に確認中です。なお、日本年金機構から未納の指摘を受けたとの点については、承知しておりません」
引用元:文春オンライン
との回答があったとの事です。
代理人弁護士によれば、年金納付が国民の義務であると認識しているものの、年金未納の指摘があったという事については承知しておらず、年金事務所に確認中とのこと。
事実が本当であるとすれば、世間の反応を見ていますと辞職も免れない様な状況かもしれません…
年金未納も故意なのか勘違いなのか、「いらない、払わない」と主張しているならば故意である可能性が高いですが、いずれにしましても議員としての自覚に欠けていると言わざるを得ません。
国民を代表する議員による義務放棄とも言える年金未納疑惑。
今後、中条きよし議員がどのような説明、対応されるのか注目したいと思います。